Claude Code と英語の授業計画をしてみた

みなさんこんにちは。今日は、Claude Code と中学英語の授業計画をしてみた話をします。

AI に教材作成は任せられても、授業計画までは無理でしょ、と思う方もいるかもしれません。私自身も使う前はそう思っていました。

私は中学校で英語を担当している現役の教員です。このブログ「のばたす」も中学英語教員として運営しています。今年度のUnit1(中学1年生・全9時間)の授業計画を、AIコーディング環境の Claude Code と相談しながら組んでみました。

先に断っておくと、これは「こうすればうまくいきますよ」というハウツー記事ではありません。自分はこうしてみて、こんなことを思ったという、ただの感想です。同業の方の参考になる部分があれば、それで十分だと思って書いています。

結論から言うと、思考は整理できました。略案もテキストで残りました。一方で、思った通りにならなかった部分もありました。両方あります。

目次

Claude Code に渡したもの

授業計画を相談するにあたって、Claude Code に渡した情報は大きく3つでした。

学校ごとに設定されている Can Do List

中学校英語の評価は、単元末に生徒がどんな姿になっていてほしいか、という到達目標から逆算します。私が今年度のUnit1「Hello, Everyone!」で設定した題材の目標は、次の2つです。

話すこと[やり取り]
クラスメイトに自分のことを知ってもらうために、好きなことや普段することを話したり尋ねられた時の対応後に一言付け加えて発言したりすることなどしてやり取りすることができる。

聞くこと
登場人物の好きなことや、普段することに関する会話を聞いて、それらに関する説明を整理して、自分の置かれた状況などから判断して必要な情報を捉えることができる。

これがゴール地点になるので、まず最初にこれを Claude Code に読ませました。目標が「話すこと[やり取り]」と「聞くこと」の2つなので、単元末のパフォーマンステストも、話すことを測るスピーキングテストと、聞くことを測るリスニングテストの2本立てで実施することにしました。

教科書会社が出している年間指導計画

標準的な進め方の参考資料として、これも共有しました。これが後で少し効いてくる話につながるのですが、それは次のセクションで。

自分が口頭で伝えた意図

「この単元はペア活動の即興性で勝負したい」「中1の4月だから型は絞りたい」みたいなことを、音声入力でつぶやきました。

この3つを渡したうえで、Claude Code とまずやったのは パフォーマンステストの設計でした。Can Do List をゴールに置くと、「単元末のパフォーマンステストで何を見るか」が見えてきます。話すことと聞くこと、それぞれのテストで何を測るかが決まると、そこから逆算して9時間をどう積み上げるかという話に自然となっていきました。

うまくいかなかったこと

正直に書きます。Claude Code との計画づくりは、全部が思い通りにいったわけではありません。

特に感じたのは、教科書会社の年間指導計画を渡したことで、Claude Code の提案がそこに引っ張られたという部分でした。標準的な進め方の情報を渡した結果、提案が年間指導計画の枠内で最適化されてしまい、私が当初イメージしていたオリジナルなプランから少しずれていったのです。

あとから振り返ると、Claude Code には型にはめすぎる傾向があるな、と感じました。良くも悪くも、与えた資料に忠実に提案してきます。標準展開を渡せば、その枠内で最適化してくれる。でも、こちらが「いや、もっと違うやり方を試したい」と思っているときには、その枠が逆に重しになることもありました。

これは Claude Code が悪いわけではなくて、こちらの渡し方の問題だったと思っています。情報を与えすぎると、AI はそれを尊重して提案を組み立てます。だから、何でもかんでも資料を放り込まずに、自分が判断する余地を残しながら使う必要があるんだな、というのが今回の実感でした。

このあたりは、使う前は分からなかった部分です。

それでも良かったこと

うまくいかなかった部分はありました。それでも Claude Code を使い続けているのは、価値を感じている部分があるからです。良かったなと思うことは、大きく2つあります。

頭の中がクリアになった

一番大きかったのは、頭の中がクリアになったことでした。

時間が短くなったかと言われると、そうでもありません。AI に説明する時間も、対話する時間も、修正する時間もかかります。一人で決めたほうが早いことも、正直あります。

でも、自分の口で言葉にすると、こうなります。

早くなったというよりは、一緒に考えたことによって自分の頭の中がクリアになった。

これが実感です。自分一人で考えているのではなくて、自分の考えを Claude Code に伝えていくというプロセス自体が、思考を整理する場所になっている。話しながら考えがほぐれていく。Claude Code は単なる作業の高速化ツールではなくて、一緒に考えるパートナーとして働いてくれる、という感じが近いです。

授業計画は、頭の中だけで組み立てると、何が決まっていて何が決まっていないかが曖昧なまま走り出してしまいます。Claude Code に向かって「Unit1のゴールはこれで、パフォーマンステストはこう組みたいんだけど」と話していくうちに、自分が何を決めていて、何をまだ決めていないかが、輪郭としてはっきりしてきました。

略案がテキストで残る

もうひとつの価値は、話した内容が自分用の略案としてテキストで残っていくことでした。

私はずっと、ノートに計画を書き起こす作業をサボってきた人間でした。頭の中で考えた計画は、頭の中にしか残りません。それが、Claude Code と話していると勝手に略案として記録されていきます。これは想像していたより大きな変化でした。

このテキストには、3つの使い方がありました。

  • そのテキストを見ながら授業ができること

当日の流れがそのまま略案になっているので、教室でも参照できます。

  • 授業の振り返りを書き足せること

「3組ではこの活動が難しかった」「この導入は時間がかかりすぎた」みたいなことを、終わった日にテキストへ追記しておきます。

  • 書き足した振り返りや失敗を Claude Code が読み取って、また新たな授業を提案してくれること

3つ目が、私にとって一番大きな発見でした。

AIがそれを読んでまた提案できる。

この再帰のループが、計画づくりの感覚を大きく変えました。単元の計画を一気に作って終わり、ではありません。やってみて「ここ失敗だったな」と思うことを記録し、それをまた AI に読み込ませることによって次の授業が改善されていく。改善ループとして動いているのが、本当の価値だと感じています。

教員のキャリアは20年30年と続きます。今年度の気づきが、3年後の自分に渡せる。これまで「ベテランの経験と勘」と呼ばれていたものが、テキストの形で外に残る。そういう道具として Claude Code を見ています。

おわりに

できたこと、できなかったこと、両方ありました。Can Do List からパフォーマンステストを逆算して9時間を組む、という計画づくりは Claude Code と一緒にやれました。一方で、年間指導計画を渡しすぎると型にはまる、という限界も見えました。

それでも、続けています。一気に作って終わりではなく、振り返りを書き足し、AI が次の提案をしてくれる、という改善ループとして使えているからです。同じように授業計画で悩んでいる先生たちの、何かしらのヒントになるといいなと思っています。 私自身も、まだまだ試行錯誤の途中です。これからも Claude Code と一緒に、少しずつ磨いていけたらと願っています。

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この記事を書いた人

中学校で英語を担当している、ひとりの先生です。教室や職員室で「これ、ほしかった」と思った瞬間を、そのままコードにしてかたちにしています。

「のばたす」は、場を足す、ということ。学びの場・授業の場・業務の場、その3つに小さな「+α」を足していく場所です。

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